株式会社テクノロジーOneとは?
株式会社テクノロジーOneは、創立から21年目を迎える半導体分野の企業です。東京・丸の内の本社に加え、群馬県と福島県に拠点を構え、従業員数はおよそ70名。事業の全体を貫くテーマは「再生」です。
事業部は3つ。規格外の半導体材料(シリコンや石英など)を買取・再生する「資源再生事業部」、老朽化した半導体関連装置を修理・再生する「半導体装置事業部」、そして入手困難な半導体や電子部品を世界中から調達して供給する「電子デバイス事業部」。いずれも「再生」という切り口で整理される、独自のビジネスモデルを持っています。
産業廃棄物の削減や資源リサイクルといった社会的責任にも、事業そのものを通じて応えてきました。従業員を大切にする姿勢と充実した福利厚生も特徴で、今まさに成長を続けている会社です。

3つの事業と「再生」というテーマ
恥ずかしながら僕、半導体まわりにすごく疎くて…。まずは事業のお話から聞かせていただけますか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎当社は創立21年目で、従業員が70名ほど、拠点は東京のほか群馬県と福島県にあります。事業部は3つで、いずれも半導体のサプライチェーンの中で事業領域を設定しています。
その3つとは、資源再生事業部、半導体装置事業部、電子デバイス事業部です。当社のテーマは「再生」で、すべての事業がこの言葉で整理できます。
それぞれ、どういうことをされているんでしょうか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎1つ目の資源再生事業部は、クリーニング業に近いものです。半導体材料は一つひとつが高価なので、同じものを何回も使おうとします。そこにクリーニングが必要になり、検査をした上で再研磨をし、クリーンルームでの再洗浄などを通じて、規格外だった半導体材料を再生します。物にもよりますが、再生できなくなった材料は当社が買い取ります。これが当社の創業事業です。
2つ目の半導体装置事業部は、半導体の製造装置や検査装置を再生する事業です。日本は半導体の歴史が長く、老朽化した設備を数多く持っています。設備は1台何億円と高価なので、新しく買わずに修理しながら使うのですが、古い装置に対応できる業者は少なく、部品の生産が中止になっていることもあります。そこで、世界中の協力業者のネットワークを使って製造装置を再生していきます。
3つ目は電子デバイス事業部です。ここも「再生」がキーワードです。

世界中から集める「緊急調達」
電子デバイス事業部は、具体的にどんな場面で必要とされるんですか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎たとえば現在、AIとか人工知能などが半導体市場を大きくけん引しています。すると需要予測が外れることになるのでいつもの調達ルートからでは供給が間に合いません。そのとき、お客様は代替ルートを探すのですが、その受け皿になるのが当社です。
これを「市場調達」と呼んでいます。いつものルートで手に入らない人にとっての救急車のような存在です。同じ部品でも世界中を探すとどこかにあり、手前どもにはそんな部品を探せる多くの外国の人が働いてくれています。一方で世界に網の目のように協力業者の情報ネットワークが拡がっています。
緊急のときだけのお付き合い、ということですか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎それだけではありません。このような信頼関係をきっかけとして設計段階からお客様と関わることになり長期的な取引関係に繋がっていきます(量産)。自動車でいえばモデルチェンジとなるまでの期間は継続して受注できることになります。

事業のきっかけとやりがい
そもそも、この事業を始めたきっかけは何だったんですか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎当時、資源のない日本では都市鉱山という言葉が流行していました。都市鉱山とは廃棄される電子機器のことであり、日本の廃棄量は世界でトップだったのです。学生時代より世界を旅することが好きでしたが、なぜか毎度スラムに惹かれていました。ふとそんな時、この都市鉱山で貧困という社会問題を解決できないかと考えたのです。
この仕事のやりがいは、どんなところに感じますか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎やはりお客様の笑顔です。手に入らないものを手に入れたり、汚れたものを綺麗にしたりすることは喜ばれます。当社の群馬や福島の事業所は3Kに近い面もあり、やってくれる人も会社も年々減っています。だからこそ当社がやると喜んでもらえます。
いま、ホワイトカラーからブルーカラーへと志望が変わってきています。AIが進むとホワイトカラーの仕事が減り、安定を求める人たちの中には汗も流せるしということでブルーカラーのお仕事を選ぶ人たちが増えてきています。関係者が喜んでくれるのは素直に嬉しいですし、それで従業員まで豊かになれば、なおさら良いことだと思います。

従業員を大切にする理由と福利厚生
5年後、10年後、どんな会社であり続けたいですか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎関わった人、特に従業員に幸せになってもらいたいと思っています。そのためには影響力を拡大し、企業価値を上げる必要があり、企業規模を上げていくことが欠かせません。去年は10人ほど、今年も15人ほど採用しています。
従業員を大切にする考えは、どこから来ているんですか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎21年前に起業したときは一人でした。倉庫の一部を借りて検査したり磨いたり削ったりする再生の仕事をやると、営業ができません。そこで倉庫の大家さんのところで勇退される63歳の方が最初に入ってくれて、ようやく私は外に出て営業できるようになりました。
最初から助けてもらっているので、人の大切さがわかります。そんなわけで苦しい時に関わってくれた従業員には特に幸せになってもらいたい。何をやるにも一人ではできませんから、みんなで協力し合わないといけません。
福利厚生はどのように整えていますか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎ようやく公平で透明性のある人事考課制度も整えることもできました。また福利厚生ではこの規模なりに従業員に向き合っているつもりです。面接でもよく聞かれますが他社に比べて充実しているようです。
フレックスタイム制(ラッシュを避けて自由な時間に出勤可能。11時出勤や20時までの勤務など)
男性の育休(取得実績あり)・女性の産休(過去に2人ほど)
リモートワーク
先日も、給料が少し安くてもこの会社がいいと言ってくれた応募者がいました。会社選びのポイントは、以前は報酬が一位でしたが、今は安定性が一位になったそうです。当社は給料が特別高いわけではありませんが、成長して安定していますし、ワークライフバランスの観点からも福利厚生を充実させています。

東京・有楽町へ、そして成長へ
採用にはどんどん人が集まるんですか?
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎実はもともと人は来ませんでした。2年ほど前までは埼玉県の大宮に本社を置いていたのですが、東京のほうが情報も人も集まり、採用にも有利です。そこで1年半前に丸の内へ移りました。
丸の内なら働いてみたいという人が多く、今回は応募者が800人来ました。そこから選んだのは15人ほどで、競争率も激しく、優秀な人が入ってくれました。
産業廃棄物やSDGsといった社会的な側面も、事業と結びついているんですね。
株式会社テクノロジーOne 代表取締役:押野一郎お客様は産業廃棄物が出ると評判が悪いそうです。当社の資源再生事業部は「捨てなくていい、必ず再生するから」と伝え、しかも買い取ってお金までお渡しできると言うと、皆さん大喜びです。SDGsに取り組まなくても、当社は事業としてやっているという形です。産業廃棄物をゼロにしませんか、という提案です。
そうすると口コミも増えます。こんなことをやってきたので、20年もかかってしまったんです。





