タイセーハウジング株式会社とは?
タイセーハウジング株式会社は、注文型住宅の建築を手がける会社です。年間の施工棟数を50〜60棟に制限し、一棟一棟に心を込めて丁寧に家を建てることを何よりも大切にしています。
同社の家づくりの特徴は、決まった型を売るのではなく、お客様一人ひとりの予算や希望に合わせてカスタマイズしていく姿勢にあります。土地からセットで手がけるお客様も多く、総額の予算の中でバランスよく、そのお客様に本当に合った家を提案していくスタイルを貫いています。
その根底にあるのは「引き渡したお客様全員に喜んでもらいたい」という一貫した思いです。
今回は、そんな家づくりへのこだわりと、社長ご自身の経験から生まれた仕事観について、社長の大久保武史さんにお話を伺いました。

独立と家づくりへの原点
ホームページも拝見しました。まず、この事業を始められたきっかけを教えてください。
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史もともと大手ハウスメーカーで役員をやっていまして、そこから独立しました。独立して18年目になります。
大きな会社では、多い時で年間3,000棟ほど建てます。ただ、木造住宅は大工さんの手や人の思いが非常に強く出るもので、一棟一棟しっかり建てていきたいという気持ちがありました。
営業も設計も、大工さんも現場監督も、ある程度の精鋭部隊でなければ、全員が全員にいい家を引き渡すことはできません。大量に建てていると、どうしても末端まで思いが行き渡りません。
だからこそ、独立してからは自分の思う家づくりをしたいと考えました。
その思いに至った背景には、何か具体的な経験があったのでしょうか。
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史前の会社の時はクレームが多く、嫌な思いをすることがたくさんありました。だからこそ、自分でやる時はしっかりと家づくりをしたいという思いが一番にあります。
今は年間の棟数を50棟から60棟に制限しています。一棟一棟しっかり心を込めて建てられるようにするためです。
仕事のやりがいとチームワーク
この仕事で「これが最大の喜びだ」と感じる瞬間はどんな時ですか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史やはりお客様が喜んだ時です。営業も大工さんも現場監督も、みんなお客様に喜んでもらった時が一番です。
「タイセーハウジングで建てて良かった」という声をいただけるのが何よりで、これが大変やりがいになっています。
社内で家づくりを進めるうえで、苦労された点はありますか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史営業、設計、現場監督、大工さん、職人さん。このチームワークをよくまとめるのが非常に難しいです。
みんな立場がバラバラですから、それを一つにまとめる。
ただ、まとまった時にやはりいい家ができるので、常に試行錯誤しながらやっています。難しいからこそ、やりがいになっています。

タイセーハウジングが考える「いい家」
社長が考える「いい家」とは、どんな家でしょうか。
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史断熱性能やデザインも当然大切ですが、お金をかければいい家ができるのは当たり前のことです。
私が大切にしているのは、お客様の予算に合った家を提案することです。
背伸びをせず、そのお客様に合った家を心を込めて作った時に、いい家ができると思っています。
デザインも性能も、予算もある程度抑えて、バランスよく建てていく。それがいい家だと考えています。
ハウスメーカーとの違いはどこにあるとお考えですか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史大手ハウスメーカーは、その会社の家を「売る」んです。
大手ハウスメーカーは大手ハウスメーカーの家をアピールして来ます。
一方で、うちはお客様に合った家をカスタマイズしていきます。アメリカンがいいと言われればアメリカン風を、日本風がいいと言われれば日本風を提案します。
うちは土地からやるお客様が多いです。
土地も建物も総額の予算がある中で、その予算に当てはめてお客様に合った家を提供していく。この家づくりが難しいところでもあります。
こちらのものを押し付けるのではなく、お客様の意見を聞き出し、寄り添って家づくりをしていく。
ここがうちの強みです。
丁寧さについても強くこだわっていらっしゃるように感じます。
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史丁寧に作業をすると、当然長持ちもしますし、いい家ができます。
丁寧に作り、丁寧に接客することで、そこに付加価値をつけていく。
そういう姿勢で家づくりをしましょうと、私は伝えています。
長くお付き合いをさせていただいて、アフターもしっかりさせていただく。ここも大切にしています。
5年後・10年後も変わらぬ姿勢
5年後、10年後、どういう会社であり続けたいですか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史5年後、10年後も、一棟一棟しっかり丁寧に建てていく。もうこれに尽きます。
今の50棟、60棟をしっかりと、お客様全員が全員喜んでもらって笑顔になってもらう。
丁寧に家づくりをしていく。それだけです。
理想に対して、現状で感じているジレンマはありますか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史理想とのギャップは、正直そんなにありません。家が建てられないならお客様に待ってもらいますし、人が足りないなら無理に大工さんを引っ張ってくることもしません。
うちの思いに共感してくれる職人さんとやっていく。お金だけではありません。もし共感してくれる職人さんがいないなら、50棟を40棟にします。40棟が難しければ30棟にします。
その中で全員に喜んでもらう。そこは理念とぶれていません。

学生へ伝えたいこと
社長ご自身は、どんなきっかけで今の仕事に就かれたのですか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史正直、今の仕事は好きで入ったわけではないんです。建築の学校も出ていませんし、建築をやろうとは全然思っていませんでした。
子供ができて、仕事をしないとまずい、給料をもらえるからと入ったんです。営業だったのですが、最初の2年ほどは売れず、クビ寸前でした。ただ、子供が年子で二人いたので辞められない。必死に続けていくうちに、目の前のことを一生懸命やっていったら、今の仕事が天職になったんです。
選択肢が多くて迷う今の学生に、どんな言葉をかけますか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史まずは目の前のこと、今与えられたことを一生懸命する。その積み重ねだと思います。
私は今51歳で、仕事を始めて30年になりますが、今でもコツコツやることが一番だと思っています。目の前の接客、目の前のお客様、その人を全力で対応する。今こうしてお話ししているのも全力です。少しでも「話してよかったな」と思ってもらえるように接客する。その積み重ねです。
SNSやYouTubeなど、未来への投資とのバランスはどうお考えですか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史これも同じです。YouTubeもインスタも、全部が全部最初からできるわけではありません。一個一個積み重ねていくから、後で線でつながるんです。
積み重ねているから崩れないし、後でつながる。逆に、最初から一気にできたとしても、積み重ねていないから崩れるのが早い。だから、これも全部積み重ねです。
「日本一の雑用係」という信念
社長業を長く続けてこられて、大事にしている考え方はありますか?
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史今思うのは、社長業は一番の雑用係だということです。私は今でもトイレ掃除をしていますし、細かい雑用を進んでやっています。
細かいことをおざなりにすると、後々いろいろと響いてきます。雑用のような仕事を一生懸命できる人こそ、トップになれるんです。
25年前に読んだ『思考は現実化する』(ナポレオン・ヒル)という本を最近読み直したのですが、「最も優れた人は、万人の召使いにもなれる」と書いてありました。豊臣秀吉が織田信長の草履を懐で温めて差し出したように、優れた人は下っ端の時から気遣いが違う。トップの考えを理解し、先回りして仕事をしていく。二番手、三番手が素晴らしいと、トップがすごくなるんです。
トイレ掃除や早起きを続けているのには、理由があるのでしょうか。
タイセーハウジング株式会社 代表取締役:大久保 武史実は2018年に会社が潰れそうになったんです。当時100人ほどいた社員を一気に縮小し、今は50人ほどにしています。
その時期は「なんで俺にこんなことをやらせるんだ」という気持ちが強く、仕事も経営もつまらなかった。細かいことをやらず、横柄になっていました。それで会社がおかしくなったんです。
なんとか生き延びた後、自分でやり直そうと始めたのがトイレ掃除と朝4時半に起きることでした。それを5年ほど続けています。続けていると、根拠のない自信がついてくるんです。「これだけやっているから神様が見てくれる」と。
経営をしていると、お金の不安や恐怖がいろいろ入ってきます。成功する人は、そういう恐怖に打ち勝っている人です。細かいことをしていると気持ちが落ち着き、精神的な安定剤にもなる。そして知らず知らずのうちに、後で必ずプラスにつながってくる。それが大事だと考えております。





