株式会社ライフスタイルラボとは?

株式会社ライフスタイルラボは、愛知県愛知郡東郷町を拠点に、人工芝を主力事業とする会社だ。中国の提携工場で織り上げた人工芝を輸入し、日本で販売するとともに、顧客の家に敷く施工まで一貫して手がける。人工芝のほかにも、建設系の工事や内装リフォームなど幅広く対応する。代表は高橋則光氏。本人を含めて5名の従業員に加え、外注やスポットのアルバイトも抱える会社である。

一枚の人工芝に宿る違い
人工芝と聞くと、サッカー場のような広いグラウンドを思い浮かべる人が多い。だがライフスタイルラボが得意とするのは、一般の個人宅向けの「景観用」人工芝だ。クッション性の高いふかふかの人工芝を敷けば、子どもやペットが安心して遊べる庭になり、雑草も生えにくくなって手入れが楽になる。こじんまりとした小さなスペースにも敷ける。
「人工芝によって、本当に大分違うんです」と高橋氏。厚み、毛の長さ、触った感触——他社の製品と比べると、その差は一目瞭然だという。スポーツ施設用とは作り自体が異なる、暮らしに寄り添う一枚だ。

コーティングから人工芝へ——顧客の声が育てた事業
高橋氏が独立したのは二〇一三年。サラリーマンを辞め、フランチャイズで始めたのは、住宅設備のコーティングだった。新車を買ったらコーティングをするように、新しくしたキッチンや張り替えた床をコーティングする仕事だ。
人の家に上がって作業をするうち、「水回りが綺麗になったのでクロスも張り替えたい」といった、別の困りごとを頼まれるようになる。そこからリフォームを手がけるようになり、やがて庭へ、そして人工芝へとたどり着いた。「最初から人工芝、というより、お客様の声を聞いているうちに出来上がった事業」だという。顧客との対話が、少しずつ事業の形を育てていった。

初現場の大失敗、それでも渡したかったもの
順調な滑り出しではなかった。忘れられないのは、独立して一番最初のコーティングの現場だ。研修を受け、自分で取ってきた初めての仕事。新築二階建ての床にコーティングをする作業だったが、「僕が下手くそで、うまくいかなくて」——大失敗してしまった。
本来なら二人で、朝から夕方前には終わる作業。それが七、八人を投入し、二、三日かけて徹夜で手直しする羽目になった。「赤字どころの話じゃない」。それでも高橋氏は、妥協しなかった。「お金をもらってやる以上、僕に当たったお客さんが損をしたら悲しいじゃないですか」。心が折れ、「この現場が終わったら辞めよう」とまで思いながら、最後はきちんと仕上げて客に渡した。
再び奮起できたのは、家族の存在だった。ちょうど二人目の子が生まれ、住宅ローンを組んで三年ほど。「家族のことを思って、もう一度頑張ろうと」。その思いが、折れかけた心を立て直した。

"お客様が得をする"という存在意義
苦い初現場の経験は、高橋氏の経営哲学の核になっている。「うちの会社を選んでくださったお客さんには、選んで得をしてもらわないといけない。うちに当たったからお客さんが損をするなら、存在意義がなくなってしまう」。
同じ人工芝でも、より良いものを、より丁寧な作業で。「うちに頼んだからこそ、これだけのものがこの金額で得られた」と思ってもらえること。その誠実さこそが、ライフスタイルラボの一番の魅力だと高橋氏は言い切る。

小さな会社の、大きな目標
独立から十三年。売上は当初の何倍にもなった。それでも高橋氏の口ぶりは謙虚だ。「自分が目指したところで考えると、十三年でまだこんなところか、という感じ。現状に甘えず、向上心を持って頑張りたい」。
若手の採用には、小さな会社ならではの難しさもある。大手や実績のある会社には応募が集まるが、「我々のような小さい会社には、なかなか若い方が来てくれない」。大手媒体やハローワークでは目指す人材と巡り合いにくく、限られた時間を無駄にしないために、今は紹介に頼っているという。
その先に描くのは、地域や地元への貢献、そして縁のある人たちの幸せだ。「従業員も、私の家族も含めて、そういう人たちが幸せになっていくのが会社の一番の存在意義」。そのために売上と利益をしっかり上げ、還元していく。「会社を大きくしていきたい」と、高橋氏は前を見据える。

就活生へ——"頑張った経験そのものが、財産になる"
情報が溢れ、その確かさすら判別しにくい。詐欺まがいの話も紛れ込む——高橋氏は今を「昔とは種類の違う、大変な時代」と表現する。そのうえで、迷う学生に伝えたいことがあるという。
「一生懸命頑張るという経験は、いつ何時、どんな形であっても、その時は結果に結びつかなくても、すごく蓄積していける財産になる」。一生懸命頑張れる機会は、人生に何度もあるわけではない。「もし今が岐路だな、頑張る時かなと思ったときは、あんまり難しいことを考えずに、目の前のことに向かって一生懸命頑張ってほしい」。
たとえその頑張りが正しくなくても、自分にとって意味がなかったように思えても——「頑張ったこと自体が、一つ、二つ、三つと重なって経験になる。必ずどこかで、これから進んでいく上での財産になる」。初現場の失敗を乗り越え、顧客の声とともに歩んできた経営者の言葉には、飾らない実感がこもっていた。






